使命を果たす為の試練
更にAさんの話を続ける。
Aさんがこうして霊能力を予め持った状態でこの世に生を受けたのは、間違いなく、Aさんがその能力を使って周囲の人間を助けたりアドバイスしたりして人の為になる事をすることであり、また結果として、この見えない力が実在する事をも示すという使命を果たすためにある。
もちろんAさんがそれを自覚して彼女にそう言ったという。
そしてAさんは、「あなたにも使命があるんだよ」と彼女に言った。
彼女には彼女自身の、生まれる前に自分自身が魂にプログラムした使命があるという。
彼女は当時、福祉住環境コーディネーターに興味があった。
するとAさんは、「あなたについている守護霊さんが、福祉住環境コーディネーターを取るといいって言ってるよ」とアドバイスした。
しかし、彼女は結局その資格を取らなかった。
確かに彼女はその資格を取りたいとは思ったものの、それよりももっとやりたい事があったのだ。
それは、里親として一人の血の繋がりのない子供を大人になるまで育てたいという、それはかなり思い切らないと出来ないものだった。
それをAさんに伝えると、「確かにそれをする事によってかなり魂が磨かれるし修行になると思うけど、かなり大変だよ。私だったら福祉住環境コーディネーターを勧めるけどな」
と言われてしまったという。
そんな彼女にも、今、私と同じように血の繋がった一人の子供ができ、とりあえず今はその育児が中心になっているものの、今でも彼女はその夢を捨てられないという。
何故だか分からないけど、誰か自分が気になる一人の人間を最後まで見届けてみたい、という願望がつきまとうのだという。
私も、彼女の思いはいいとしても、周りの家族を説得するのがかなり大変だろうなあと思った。ましてや、旦那様が反対しているのがネックだ。
もし本当にそれが彼女の使命になるのなら、まず家族を説得できる器量を身に付けるのが最初ということになるだろう。
Aさんは、福祉住環境コーディネーターを勧めるというアドバイスだった。
決して彼女の思いを完全に汲んだアドバイスにはならなかった。
もちろん、当時の彼女の精神性などを踏まえた上でのアドバイスだったには違いない。
そんなAさんこそ、いくら霊能力が備わっているとはいえ、まだ発展途上の修行中の身であることには違いなかった。
もちろんAさん自身も、まだまだ自分は修行をしなければならない身である事を自覚している。
しかし、Aさん自身もなかなか修行が進まないのだという。
もっと魂を磨かなければ霊能力も今より向上しない。
従って、そうなるとアドバイスも結果的に中途半端なものになってしまう。
また、修行をしないでいると、見たくないものを見てしまうのだという。
つまり、悪霊や人の怨念など、自分をネガティブな方向に持っていくようなものばかり見たり感じたりして、更にそれらに影響を受けて実際に悪い出来事に遭遇してしまう事まで起きたりして、悪循環が起こってしまうのだという。
だから修行をしなければならない。
Aさんはそう思って、彼女や同級の友達に自分の能力をカミングアウトして、一生懸命人にアドバイスしたりしてきた。
しかし、Aさんの話を俄かに信じようとする人ばかりではないし、逆に霊の存在を嫌う人もいる。
なので助けようと話をするのに取り合ってくれなかったりして、心が折れてしまうこともきっとあったと思う。
また、Aさんの事を好奇な目だけで見て、その本質を理解しようとしないで面白がるだけの人もいるだろう。
こういう人達がいても尚、無心で神の意志に従って人を助けようとし続ける事のなんとしんどいことか。
心中察するに余りある。
Aさんは彼女に、「魂の修行をせずにいると、必ず神様からペナルティが下されるんだよ」と言った。
簡単に言えば、日ごろの行いが良くないと、それに見合った良くない事が起こるということ。
特にAさんの場合は、原因に対する結果がはっきりくっきり現れるという。
一番酷いペナルティは、事故に遭った事だそうだ。
ある日、彼女の元にAさんから電話がかかってきて相談された。
「実は、自分の職場で女将さんとマスターが、稲荷と成田山の神様両方を祭ってるんだけど、稲荷が私に『成田山の方を下げなさい。お参りにも行かないように』って言ってるの。でも、それは人の事だし、言い辛いよねえ・・・」
彼女は事の重大さが分かっていなかったので、「言わなくてもいいじゃん」と言ってしまった。
最後に電話を切る時に、Aさんは「車の運転をするのが怖くて・・・」と言っていたという。
それからしばらくしてまたAさんから電話がかかってきた。
「今日、事故に遭ったよ。車がペシャンコ! 廃車になっちゃった。身体は元気なんだけど、あと2、3センチ相手の車の当たる場所がずれてたら死んでたみたい・・・。実は事故のビジョンを見ていて、助かることは分かっていたんだ。稲荷に、成田山にお参りに行かせないよう女将さん達に言うように言われたのに守らなかったからペナルティが下されてしまったんだ。事故に遭った瞬間、”なにやってんの!”という声が聞こえたよ。身体は平気だけど、自分にとって一番痛いところに来るんだよ。それは”お金”ね。お陰で車買い直しだよ・・・」
、
更に、知り合いに次の車を頼んでいるけど、もし青い車が来たら、今度こそ運悪く事故に遭って命を落とすはずだから、青い車だったら私はもう絶対乗らないんだと付け加えた。
その後、知り合いが見つけてきてくれた車は赤い色で、Aさんは無事に過ごしているという。
後から知ったことには、実は女将さんもスピリチュアルな感性のある方で、”私達が成田山にお参りに行ってしまったからAさんが事故に遭ってしまったのね”と気付いたそうだ。
それには訳があって、女将さん達の親戚の霊能者の人が、「Aさんは霊能があるからアドバイスを聞くように。お店を助けてくれるよ」と女将さんに言ったからだという。
この出来事に教訓を得て、どんなに煙たがられるかも知れなくても人への忠告やアドバイスを続ければいいのだが、しんどいのだろう、なかなか思うようにはいかないようで、「私はそのうち急死するかも知れない」と彼女に話していたという。
魂が磨かれてから、その結果として霊能力が身に付いたなら対処するのはそんなに苦ではないと思うが、生まれつき霊能力のある人は大変だと思う。
ましてや、この光と闇がくっきりと対立の層をなす地球社会に魂を落とし込んだなら尚更である。
訳も分からないうちから見えない力を自分でコントロールできないまま闇の世界に振り回されるのだから。
Aさんが言うには、世の中の情勢や、いろんな未解決の事件の真相まで透視できてしまうという。
魂がある程度成長できていないうちからそういう事柄も見えてしまうとしたら、私なら確実に鬱病になっているだろう。
Aさんはそれらの真相について、本当はかなり彼女に話したがっていたという。しかし、それらを受け入れる覚悟が相手にできていないうちからあまり言い過ぎると、彼女の魂のプログラムに影響が出るから良くないというのがあるのだろう、まだそこまで言うべき時でないとAさんの守護霊が言うらしく、その辺の事についてはぎりぎりの所で口を噤んだそうだ。
今考えるに、Aさんもこの時既に世界の支配層の存在まで見えていたとしてもなんら不思議ではない。
そう考えればこそ、一般の人間に比べてAさんはより強い使命を持って生まれてきているのかなあと思う。
霊能力を予め備えて生まれてくる事により、一般の人よりも強烈な試練に見舞われる事は必至。
その試練に耐え抜き、魂の修行をすることによって、一般の人よりも先に魂のレベルを上昇させ、覚醒させ、そのことによって、一般の人を助けたりアドバイスしたり等、リーダー的存在になって皆を引っ張っていくだけのカリスマ性を備える事が可能になるからだ。
だから、試練を怖れてはならないのだ。
試練はありがたいものなのだ。
そしてまた、私が自分の人生の経験上で言えることには、”乗り越えられない試練は絶対にやってこない”のである。
試練がなるべくない方が楽で幸せな人生と思うかも知れない。
でもそれは違う。
試練をなるべく避けて生きていく選択ももちろん可能である。
しかし、試練を避けた分だけ、来世にそのしわ寄せが来るだけである。
魂が今世で抱えている課題を来世に持ち越すだけである。
しかし、いざ試練に立ち向かうと決心したら、絶対に乗り越えられるし、乗り越えた後は必ず本当の幸せに一歩近付く事ができる。
Aさんは生まれつき霊能力があった分だけ、乗り越えるべき試練のハードルも高くなるかも知れないけれど、乗り越えた後には素晴らしい人生が待っているのだと思う。
私の師匠もAさん以上に物凄い体験と試練を味わっているのを知っているけれど、現在はそれらを乗り越え、確実に幸せの道を歩んでいる。
だから、会ったことのない私からもエールを送りたい。
そしてお互いに大きく成長した頃に、彼女を介して対面する事ができるかも知れない。
それを密かに期待している。
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